三月花形歌舞伎 (南座) 夜の部

 結構良かったぁああ!

 一、御摂勧進帳 (ごひいきかんじんちょう)

  一幕目 山城国石清水八幡宮の場

     ─ 暫 ─

 「暫」ってやつは、何度見てもあんまり筋が分からんというか、唐突にコトが起こりすぎてぽかーんってなるんですけど、歌舞伎ならではの荒事とか、ひとりひとりの役者さんの見せ場を楽しむものという感じがするので、それはそれで別にいいのかなとも思っています。

 尾上松緑丈の熊井太郎は「若者」って感じがすごくした。

 普通に面白い演目ですが、役者一人ひとりが花形なので、なんというか、大御所をずらっと並べて團十郎系の役者が熊谷太郎やって、ていう贅沢感、「おおー」と圧倒される感じがなく、小粒感は否めないかも。

  二幕目 加賀国安宅の関の場

 いわゆる「勧進帳」だと、弁慶の辛さとか、冨樫の懊悩と決断みたいな心に迫るせつなさみたいなものもあるけれど、この芋洗勧進帳は、弁慶がうまいことやって大立ち回り、っていうところに主眼があるようで、単純に面白かった。

 坂東亀三郎丈の冨樫がめっちゃかっこよかった……。凛として、男振りが良くてたまらん!

さっきの演目もだけど、松之助さんの喉の調子が悪そうだ…。声はちゃんと出てらしたんだけど、時折辛そう。。どうぞおだいじに。

 最後の芋洗はなかなかシュールに歌舞伎らしいおもしろい荒事でした。

京鹿子娘道成寺

尾上菊之助丈が綺麗すぎる。もう、言葉にできないくらい。。

踊りはもうちょっとダイナミックでもいいかもと思った。しかし本当にすばらしかった。

大向うさんが「大当たり!」 といってらっしゃいましたが、まさに! 大当たり!!!

隣のおばさんのビニールがうるさくて集中できなかった。