京都四條南座顔見世公演

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とりあえず昼の部の感想

藤十郎の恋

 話としてはそれはど面白いものではない。ネタ選びのうまかった流行作家菊池寛らしいネタ。

 やはり主眼は隆太郎さんの恋に悩む、苦しむ姿にあるのかなあ。

 ちゃんと配役を読んでなかったので、藤さまは当然藤十郎さんがやると思ってたら扇雀さんだったのでびっくりしたww

 芸に真面目な感じがぴったりはまって扇雀さんよかったです。

 吉弥さんが割とよいお役で満足しました。

新口村

 我當さんの情にあふれる孫兵衛をもう一度見られて、感動。何度見てもないちゃう。

 秀太郎さん、梅玉さんの梅川忠兵衛はすごくかわいいカップルできゅんきゅんしました。

 孫兵衛をいたわる梅川がいとおしい。

魚屋宗五郎

 なんか笑うしかない。ハナシとしては人も死んでるし悲劇なんだけど笑うしかないんだが、それはもともとホンがそうなのか、幸四郎がそうなのかよく分からない。

 なんか禁酒キャンペーンに使えそうな狂言だったなあ。黙阿弥らしいかっこいいセリフの応酬で、まあ気軽に見れた。

仮名手本忠臣蔵 七段目 祇園一力茶屋の場

 忠臣蔵で唯一くらい好きな場。よくできたお芝居だよなあ。どこをとっても非の打ち所ない本だと思いますわ。

 仁左衛門さんの由良助はじゃらついているとこも粋(すい)でかっこよく、九太夫に蛸を食わされて「おのれ!」ていうシーンとか緩急のつけ方も秀逸で素晴らしいの一言!! 惚れ惚れする男振りだった。

 七之助のおかるは廓慣れしちゃった感がすごく出てて、あざとさとけなげさの間のかわいらしさがイイです。

 幕切れの由良助の重々しさが芝居を見た後の満足感を左右すると思うのですが、ニザ様素晴らしかった!!