staff benda bilili スタッフ・ベンダ・ビリリ 大阪公演(1日目)感想

こんなにすばらしいライブを見られることはそうそうない。

このライブを見たことを生涯忘れないだろうと思うライブって、そうないけれど(今までに2回くらい?)

今回がそうだった。

実は今回のオープニングアクトであるオーサカ=モノレールがすごく好きなので行ったという、ベンダ・ビリリの知識はかなり薄い感じだったのですが(Youtubeで一応動画はみて、よい感じだなーと思ったけど)、このバンドに出会えた喜びはちょっと伝えがたいくらいだ。

私はもともとキューバ音楽に影響をうけたアフリカの音楽が好きなんだけど(Orchestra baobab オルケストラ バオバブ とか)、それはキューバの乾いたサウンドにアフリカのぶっといグルーブが重なる感じがたまらんからで、ビリリの音楽はそこにさらに+ソウルを重ねた、最高に熱いサウンドだった。魂が震えた。

本当はこれ、書かなくてもいいかとも思ったが、ビリリのメンバーは8人、そのうち3人しか健常者はおらず、残り4人は車椅子、一人は松葉杖を使っています。

でもね、まじでね、そういうのは関係ない。

あまりに完成された演奏、熱いステージ、

コンゴキンシャサの路上生活者だった彼らがここまでこれたのは

もちろん幸運だったともいえるけどそれだけじゃない、彼らの音楽には本当のグルーヴがある!

大阪では明日から(あ、もう今日だね) 彼らのドキュメンタリー映画が上映されます。

ライブ前にその予告編が流れたのだけどこれもすごくおもしろそうだった。ぜひ観にいきたい。

ライブがはじまり、メンバーがでてきて、私がいちばんに惹かれたのが最年少のロジェ。一目見てびっくりした。

映画の予告編に出てきたロジェは、シェゲ(キンシャサストリートチルドレン)としてブリキ缶で作った自作の楽器サトンゲを演奏してこづかいをねだる少年だった。自信のないおびえた表情、大人の顔をまっすぐに見られない彼のサトンゲの演奏はたよりなくせつない音だった。バンドリーダーのリッキーに見出されてビリリの仲間になった彼、少年期から青年へという成長もあるだろうけど、今現在の彼は堂々としてステージに映え、抜けてしまった歯もチャーミングなハンサムさんだった。

そして甲高くひびくサトンゲの音色は、空間を引き裂くほどの存在感があり、そこらのヘボいギタリストでは到達し得ないような高みで響いていた。

自信はこんなにも人を変えるのかと思った。こんなに魅力的な音を導き出すのかと。彼を見出したリッキーもまた天才だ。ココ&リッキーの作り出すサウンドのなんと豊かなことか! 足の動かないジュナナのダンスはあまりに激しく、そして美しい。手作りのドラムとパーカッションの響きのヌケ感のすばらしさ!(ついでに音響さんの腕もすげえなと思った)各ボーカルが重ねる豊かなメロディー。ベースが支えるファンクなリズム。どれをとっても本当にすばらしかった。 最高の夜をありがとう。

ちなみに、体調悪いのに興奮しすぎたのかアンコールの時に鼻血を出しまして、終演後のサイン会に参加できなかったのが非常に残念で死にそうです。

あ、オーサカ=モノレールも最高にすばらしいステージでしたよ! 本当に!! もっと大阪帰ってきてね!

二日目のOAのソウル・フラワー・モノノケ・サミットとビリリの相性は最高に抜群だっただろうなあ! きっと最高の夜だったと思う。行きたかった。ソウル・フラワーも好きだし! しかも今回伊丹さん出てたんかあ、久しぶりに見たかったな。

とりあえず、映画、よかったら見てください。

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