乱藤四郎を見に大阪歴史博物館へ行ってきた。
乱藤四郎は刀である(短刀 銘吉光 号乱藤四郎)。刀剣乱舞というゲームで火がついて、このたび大阪歴博で一般公開されるというので、刀らぶ仲間二人連れて刀を見に行ったのだ。
正直言って、私、大阪歴史博物館があまり好きではなかった。なんでかって言うと、縄文土器を展示していないからである。
私が歴史博物館に行くのは、基本、縄文土器を見に行くのである。もちろん、縄文土器の展示のない歴史博物館はほかにいくつもある。しかし、だいたいは一応縄文時代の展示はあるし、縄文土器の欠片かイラストくらいは展示されておる。だったらいいのである。この町にも縄文土器を作る人がいたんだな。その妄想だけでも満足。要は、縄文土器マニアなのだ。
なのに、大阪歴博には縄文時代がない。突然難波宮から時代がはじまる。味気ない土師器と、(縄文に比べると)牧歌的な埴輪からである。縄文どこいったんだ。ギルティ。
まあ、多分に私怨ではありますが、私、このような理由で今まで大阪歴史博物館を認めておりませんでした。歴博がどんなに良い特別展を持ってきても、どんなにいいセミナーを開いても、「だが私は認めん……!」と謎のかたくなさで退けてきたのだ。
ところが今回、歴史博物館が私の愛する乱ちゃんを展示したことによって、私の心の雪が解け、心の偏光色メガネをとっぱらったまっさらな気持ちで、改めて大阪歴史博物館を楽しんできました。
……なるほど、悪くない。てか、いい、かも?
まあ、言いたいことが全くないわけじゃない。復元模型展示はもうちょっと見せる方法があったんじゃないかな、とか。悪くないんだけど。あとやっぱり縄文時代はじめ、抜けてる時代があるのも気になる。けど!
毎土日に行われる学芸員さんの解説、力の入ったセミナーやワークショップ、初心者にとっつきやすい自館刊行の出版物など、
ハコモノでなくソフト面での充実を図り、利用者の知的好奇心を刺激し、満たすその取り組みは、むしろ博物館として正しい姿なんではないかと思う。美術品並べてるだけやったら、それは美術館やで!!! 国立め!! 見たか!! みたいな。
さらに地下に埋まる難波宮の遺跡をめぐるツアー。これはボランティアガイドの人の解説付きでこの建物地下に眠る遺跡を回るツアーなわけですが、歴博に入場しなくても参加できます。つまりタダ!! なかなか面白かったよ!!
新収品では、尾張本家の大塩家から大塩平八郎関係の史料が寄贈されたようで、大阪の歴史をテーマとする博物館として大変喜ばしい。大塩のこと調べてた時期があったので、「これがわざわざ見に行った、あの弓……!」と興奮する俺氏。
さて、肝心の乱ちゃんは小さくて細くてとてもかわいかったです。まる