當麻寺散策

 急に思い立って當麻寺へ。あべのから出ている近鉄南大阪線でいけるらしい。南大阪線初めてでドキドキ

 ちなみに道のどこかでデジカメを落としたみたいで写真データがほぼありません。

 電車は順調に大阪南部へ。おお、これがあの藤井寺か。ああ、よく名前は聞くけどここが太子町。

 大阪府内はわりと普通に住宅街が続き、あれ、町が途切れないなと思う。

 奈良に入るには山を越えなあかんはず。 と思っていたら、太子町を抜けたあたりから坂道を登りだし、急にまわりが森に。奈良に行く感がたかまってきました!

 またしばらくいくと地面は平らに戻り、民家や田んぼが。拓けてきました。奈良盆地に入った模様。そろそろ二上山が見えるはず。どこに……と思っていたら自分の真後ろにずっと鎮座ましましていて気づいていなかった罠。美しい形の山で晴れた空とのコントラストが美しい。インドア派で山登りをしようと思ったことはまずないけれど、もし万が一山登りをするのなら、二上山がいいなと思った。

 うーん、あの遠くの山が葛城山? どれが伝説の土蜘蛛の住まう葛城山? 地形に詳しくないため憧れの葛城山の区別がつかない。まあ、あれを葛城山ってことにして、心の中で源頼光(キャスト:中村壱太郎)のかっこよさをあがめておこう。

 当麻寺駅はこぢんまりした駅で、駅前にはタクシーが一台だけ止まっていた。当麻寺的にはオフシーズン? 盆休みだけどオフシーズンなのか?

 駅前には老舗の中将餅(たいへんおいしゅうございました)。ここだけにぎわっている。参道にはいわゆるお土産屋は多く見積もっても4,5軒だろうか。わりと少ない。農家さんが片手間でやってるっぽい小さなギャラリーが多い。あんまりおしゃれ感はなく、ひなびた感じがまた良。

 国道沿いと参道沿いに家が密集していて、ほかはほぼ田んぼである。とちゅうに柿寿司ヤマトのやたらおしゃれでモダンな店舗があって仰天する。なに、今って柿葉寿司もおしゃれ路線なん?

 家々はうだつの上がった立派なものが多く、広い前庭の手入れも行き届き、石垣の上に石塀を置く凝った塀スタイルなどなど、なんかこの辺の農家さん、昔からお金持ち? 用水路も立派だし。あまりのかっこいい家並みを写真ばしゃばしゃ撮ったのにあのデータはどこへ行ったのだ…。

 やがてたどりつく当麻寺。広すぎず狭すぎず見て回るのにちょうどいいサイズ。山を背負っているのに山寺じゃなくて、奥の院までも結構すぐつく。

 本堂・金堂・講堂の拝観がセットで500円。本堂も内陣まで入れます。観光寺と比べれば、お安い値段設定かな…?

 金払ってまでの参拝者は少なく、仏様と一人きりで向き合えるというなかなか貴重な体験ができました。

 実はわたし、あんまり仏像に感動しないたちなのでへー、てなもんですが、ここは役小角が高僧として奉られていて、お国柄ですよねー感動しますよ! 目玉の曼荼羅は保存にも力はいってて正直見にくいですが、それでもなかなか圧倒的な存在感を放っていて素敵でした。

 中の坊は抹茶とセットで900円。参拝のみなら600円かな。こっちのほうが人気で、参拝者もちらほら。大和三名園の香藕園の中を散策できます。茶室つきの庭ってあんまり降りて歩く機会がないので貴重な経験。この庭はほんとにすてき。まさに自然の美しさを移したミニチュアって感じで感動的。ただ、夏だし、虫が多くて、庭園ってやっぱり茶室から眺めるのが風流の極みなんやな。と思った。

 お庭を見ながらいただけるお抹茶はゆったりのんびりできてお勧めです。あと陀羅尼助も売ってた。だらすけは奈良好きとしては一度買わなあかんとおもってるんやけど、いまだ果たせず・・・。

當麻寺
當麻寺 posted by (C)つばな

参道途中にある蹶速塚は日本相撲の祖、当麻蹴速の塚で、その後ろの建物「けはや座」はをその蹴速を顕彰するために作られた施設だそうである。正直、相撲の祖として名前を知ってたのは野見宿禰だけでした。浅い知識ですまん。すくねにまけたのがけはや。一応野見も蹴速の土地をもらって、この地に入って当麻の人になったはずなのに、当麻の人の蹴速への入れ込みよう。

けはや座入るか悩んでたんだけど、行ってみたら土俵で小学生たちがおじいちゃんと相撲を取ってめっちゃ楽しそうだったので、水をさすのも悪いかと入館をやめました。

けはや座横は観光客の休憩所として解放してくれていて、奈良のフリーペーパーなんかもいっぱい手に入るしとてもいいです。

近鉄あべのから約40分。なかなか楽しい旅行でした。