結構自分は演歌とか好きなんです。
古臭いとよく言われるけれど、やっぱり演歌は心響くものがある。と思う。
藤 圭子さんです。 ウタダの母として有名ですよね。歌うまくてめちくちかっこいいんですよ。
ところで、藤圭子のみりょくってなんだろう、って考えたときに、そりゃあもう、いろいろ魅力はあるけれど、そのひとつがやはり物語性なんじゃないかって思うのです!!
この曲もかなりドラマティックでしょう? ていうか、情念こもってて怖いんですけどwまあ、これに限らず、藤圭子の曲はストーリーがある。
アルバムとかね、もう、すごいんです! 一篇の小説のようです!
そう。昔って、歌謡曲の歌詞ってすごく大切にされてたように思うのです。作曲家と同じくらい作詞家のウエイトって高かった。阿久悠さんとか、代表的ですけど、ポップスにしたって、それはもうものすごい歌詞に凝ってたんです。ちょっと蛇足ですが、私はピンクレディーの歌詞がもうほんとに大好きなのですけど、あれはほんとちょっとヤバすぎますよ。キッチュでしゃれっ気があって、ある意味電波ソングだと思うんですがw
ともかく、昔の曲って情景が目に浮かぶような曲が多かったのです。
それが、いつからだろう。作曲家が歌詞も書くスタイルが主流になってきました。
別にそれが悪いとは言いません。むしろいい面も多いのですよ。曲にのせた思いを、曲が書いた人自信が言葉にするのは、いいことだとおもうのですよ。特に曲も詩も書いて、曲自体も自分で歌う、というスタイルは表現者としてとても正しいのだと思う。私はロック大好きな10代だったから実はどちらかと言うとこのスタイルで育ったタチなのですよ。
しかしですね、歌謡曲がどっち向いてもこのスタイルってのはどーかと思いましたね。傾向が始まったのはコムロあたりな気がします。いや、別にいいんですよ、コムロは。好きなんだけどね、小室の書く歌詞けっこう。90年代にこのスタイルが加速したと思います。Puffyの適当な歌詞にはずっこけました。いや、自分すごい奥田民生大好きなんですけど! 民生の書く曲も歌詞も好きだし、陽水さんはあんま聴かないけど、でもあの歌詞は…すごかった。あれもね、別にいいんですよ、Puffyは。そういうスタイルのアイドルは今までいなかったわけだから、びっくりしたけどアレはあれでいいんですよ、最高ですよ、はっきり言って! ただこういったスタイルを後追いした有象無象が、どうにもこうにも…だんだんアイドルっていうのがおもしろくなくなっていった理由な気がする。
で、何がいいたいかというとですね、すごく寄り道しちゃったんだけど、今一番アイドルなのは、アニソンだなあ、と思ったっていうことなんです!
なかでもキャラソンっていうのは、それを歌う歌い手はキャラクターとしてその歌を歌うのだから、演じることがあらかじめ曲の要素として組み込まれているわけですよね! これって昔の演歌のスタイルだと思うんですけれど…。
歌詞自体はありふれたラブソングだったとしても、聴き手はそれに対して「この歌はあのキャラにあてた曲なんだ!」とか「あのエピソードのあとくらいの時期の曲だな」とか脳内補完しちゃって、聴き手側で勝手にドラマは膨らみ続けるのです。
だから、キャラソンは聴き手にとってはとてもドラマティックな曲になってしまう。
ただ、もともとアニソンっていうのは、そんな補完的な要素がなくてもドラマティックなものが多いのですよね。ヒーロー物とか無駄に熱かったり(褒めている)、エロゲの曲がふつうなら恥ずかしいくらいの内容のかわいい歌詞な電波曲だったり、泣きゲの曲はあくまでうつくしかったりとか。
あと、BGMになる曲もよいものが多いですよね。アニメってSFとかファンタジーとかが多いこともあって、曲もドラマティックでおおげさな表現でも許されるところがあるじゃないですか。ドラマのBGMはあくまでバックグラウンドだって感じのものが多いけれど、アニメの場合は前面に出て、シーンを盛り上げるようなものが多い気がするのですよね。だから自然名曲が多いんじゃないかしら。
アニメに使われる曲ってジャンルにとらわれないし、意外とアニソンファンっていろんな種類の曲を聴いてるめずらしいタイプの人種なんじゃないかしら、とか思いました。